4連合会は12月5日、長野県本部創立7周年を記念し、1991年当時韓国と北朝鮮の卓球統一チーム「コリア」の選手団に対して食事を振舞った宋太正先生を招いて、「ワンコリアスペシャルセミナー」を開催し、壮絶なる話が語られ、参加者の心を捉えた。
1991年当時、宋先生は北朝鮮選手に対して、恐る恐る接していたが直ぐに打ち解けるようになったという。試合ではコリアチームが見事に優勝を納めた。歓送会の時には、北朝鮮の団長は「宋さんのおかげで優勝できた」と話し、「今度は北朝鮮でお会いしましょう」と言って別れた。その後、宋先生は朝総連と民団に「ワンコリア運動」を呼びかけていいったが、多くの迫害があり民団側が応じなかった。しかし宋先生の「自分が監獄に押し込まれても、この運動を推し進めていこう」とする熱意に負けて、無人等を行いながら交流を深めていった経歴がある。
セミナーは裵常任顧問のあいさつで始まり、チマチョゴリを着た韓国婦人の歌、宋先生の講演と続いた。講演では宋先生の父が宋家の血筋を残さないといけないという願いから、国交の無かった日本に渡ってきて、職業を転々とし、28回引越しをしたエピソードが語られた。壮絶なる戦後の混乱期にいる父親に何とか親孝行したいという思いを持ち、一所懸命働いたが、父の死に目に会うことが出来ず、「不肖な私です」と一言語られた。
また、宋先生が結核にかかった時、知り合いがみんな相手にしてくれなかった中で、宋先生の父の施しを受けた方が、「唯一、あなたのお父さんには大変恩にはなったが、恩を返せずに日本に来たので、その代わりにあなたにその恩を返してあげよう」と病院に連れていってもらった経験を語られた。
講演の後、長野県本部創立7年を祝い、ケーキカットをしてセミナーは終了した。