キムガンスン様からの特別寄稿を掲載します。
ー真の桓国史とシャマニズムとの関係
古代中央のアジアの天山からその周辺一帯にまたがる地方のシャーマニズム(SHAMANISM = 太陽崇拝の天神教)が起り、人類に多くの影響を与えたのである。その文化の起源(桓国、倍達黎国、神市青丘時代)とした実体を考察したいところである。
天山は葱密(パミール)高原、昆崙山を含めて白山、阿斯達(桓国、桓雄、桓倹諸帝の治下)への天民思想(天地人)を繋なぐ神典(天符経、三 一神誥、参佺戒経)の動向を左右した忠的(中心的?)聖域である。
人間文化の起源、太陽信仰の思想は光明融合を図る万物の創造、更に人間社会に潤を与えた弘益強化、そして政(まつり)ごとに依る徳と理化といった秩序正しい調和、これこそ人類への幸をもたらす中庸普遍的理念の根源となったのである。この大局観たる世界観、超自然観をもって、全地域の繁栄をもたらす広く未来永劫にわたる全人類への貢献、即ち世界一家的時流の一つであることを立証するものである。我々民族の根拠地は天山をめぐる虚空域そこが桓因時代の初まりである。また中央アジアからユーラシア一帯、更にアメリカ大陸にまたがる広範囲な地域へと伝播(でんぱ)していったのである。
シャーマニズム(太陽天神教)即ち天民思想と称され、その思想はやがて三神諸帝の時代に躍動し、民族の移動と共に各地へと、その神意を拡散伝播する役割を果たしてきたのである。
その人類文化の起源であるシャーマニズムは桓国以来この地域の中心的拠点となり発展してきたのである。また現近代に亘って、シルクロードを繋ぐ大動脈となり広く活路を開き、大きな役割を果たし、各地へと波及していったのである。
やがて、騎馬民族の発祥はペルガニ(汗血馬)がその一翼を担い倍達騎馬民族の黎明期を迎えその活躍の場を東へ東へと移動をして発展してきたのである。
二、アルタイ山脈天山の役割
ウラルからアルタイ山脈の天山の霊峰に跨(また)がる地域を中心に定着していた民族が天民思想、即ちシャーマニズム(太陽崇拝宗教)を主動してきたのである。
抑(そもそ)もシャーマンという語意は、ロシア語やウラル語では太陽との意味に使われている。
その円融無碍なる思想が輝かしい文化の創造に気を与え、自然に潤を与え人類の安らぎや幸せに繋がる天の恵み、天賦に基ずぐものであった。また光り輝やくサン・シャイン(Sun Shaine)と同義語にも解せるのである。
昨今、これらのシャーマニズムに対する研究がハーバード大学を始めカリフォルニヤ大学に於いても盛んに進められ多くの著書が出ている。
その中でも、ハーバード大学のコーネル(Jone Corty Corner)教授が(一九八〇~一九八五年に)出版された著書(①Korean History by Herberd ②Korean Impact on Japan ③Korean Colorful History)等に日、中史は元を?(かえ)せば韓国から発したものであると結論ずけている。
ゴビ(天嶺)砂漠から西シベリア迄千六百kmに到るアルタイ山脈は蒙古、???を結ぶアルタイの語意は黄金の帯という義で、アルタン(ALTAN)ルナイルから由来したのである。
由に、天山は周辺民族の神聖的な山で天空、天積、泰山等?神的核に基ずく王台山となったのである。
アルタイ山脈(Altai Mt.Range = Sky Range)の天山、カン(サマルカント)、チャ(カンケント)、アン(プラハ)、ペルガニ(大完国)、チョ(アフガン)、シイ(カミュー?)、ミ(アメリカ、アラスカ)へと多岐の国にわたり、文化の華を咲かせるに至った。
西では、シュメール文化(2,800年頃)が最も栄えたが、それも我が倍達国につながる文化である。
桓国時代(旧石器)から移動して、天山(シャイアン山)、白山(太白山)そして天池(バイカル湖)へと輝やかしい文化の華を開かせてきたのである。旧石器時代から新石器時代は、石墓=ドルメン(韓国では石塊をトルメイと呼ぶ)から始まり除々に陶器、製織、製銅鉄器、文字文化へと進化発展へと移ってきたのである。
桓国 (BC.7199~3898) 3301年間、桓雄 (BC.3898~2333) 3301年間、桓倹 (BC.2333~1565) 3301年間とはるか遠い古(いにし)えを遡(さかのぼ)ること役一萬年に達するのである。世界四大文明の発祥の梓(最高峰)をなしているのである。
三、シャーマニズムと各国民族信仰
古代中央アジアからシリア地方にかけて、文明が開かれる以前は、多神教で、原始アルタイ系民族の間では、エミニズムといって(巫堂=ムーダン)自然の精霊や祖先魂とふれあう、かって荒神教(コンチン)と呼ばれた信仰等がある。特に、北極圏シベリア北部に居住しているサモ族、サハリン北部のヤーツ、満州一帯にかけてのブリアートの間で盛んに信仰している。また韓国でもムーダンあるいはコンチンといった信仰が盛んであった。それが李氏朝鮮の時代に入り儒教を国教とした後の重圧や日帝時代の弾圧により、なりを潜(ひ)そめ踊りや僧舞といた型にまた、多神多霊の呪術や禊祓へと変容し今日に至っている。
日本でも沖縄や東北の恐山一帯に広まっている呼子と称される(一種の巫女=ムーダン)に因る信仰が盛んである。その外、中国からの密教佛教伝来以来、日本の眞言密教の護摩焚の火祭や戦前盛んであった荒神占術があった。古代日本の古事記や日本書紀にも火や水の聖神とした記述が多く述べられている。西洋においては、バビロンの火祭やユダヤ人のよる燔火(はんか)等、東西分かれての信仰の相似がある。かつては?火教(ブリアート教)に依る火を善として聖なるものとして仰?だ。タタール族の天上神(ソロアスタ教=主神、主人、父と呼ぶ)の信仰でサザン王朝以後国教とした例もあり、その外、イランのアスタ教の火祭等が見うけられる。
古代エジプトに於いても、多信教から宗教改革に依り太陽神を取り入りピラミッドに依る天空に??する思想、高句麗の多重宝塔殿アステカ文明等の天空ピラミッド、マツビツの天空村等太陽崇拝思想があった。
世界の中心思想(太陽神=シャーマニズム)を繋ぐ超自然観(アステカ文化のクスコ(ユルカンチヤ神殿宇宙の守?神總てを網羅する神エジプトのピラミッド中国の天壇、高句麗天壇多塔殿韓国の(東大神族)として太陽を崇めこれが即シャーマニズムである。凡人は経験に、賢者は歴史に学ぶというビスマルクの名言がある。その他武力で人類や世界を支配するという愚かさも天が許さぬという自明の真理である。このように太陽即天に総てをゆだねるに至った人間の行為も総て天が見、地が見、人が知るという諺のように因果は応報である考えもここに端を発しているのである。
四、宇宙原理(シャーマニズム)の眞理と未来の第三思想
人類の誕生と共に生命思想(天地人)であるシャーマニズムが真の人類の幸をもたらす思想として形成されたのである。
旧石器時代以後、韓国に於いては歴史と共に桓思想の根幹をなしている為天符経が約一万年前アルタイ山脈の天山から高句麗、新羅迄継承された。だが、高麗、李朝時代の佛教や儒教等が導入され国教となり、また約七百年間、そして日帝時代へとつづき、真の民族思想が断絶のうきめにあい国威、国情は乱れてしまったのである。
人類文化の始源であるシャーマニズムは世界の政治、宗教、哲学の分野に大きな影響と及ぼすに至らず科学技術のみが長足の進歩をもたらし精神??文明は漸次衰退(すいたい)しているのが実情である。
現在、あらゆる宗教はシャーマニズムの一部の真理を??しているのは明白であるが、その人間最高の原理が三神典に明示され、その原理即ち(光明円融の創造、弘益(?)人間の教化、理化在世の知化)が実現される(宇宙原理、生命原理)融合し、初めて第三世界のイズムである?三均主義のが渇望され台頭??のためで?る。
我々現存の人類は天命に従い、その使命を担うべき責務があり後世に継承させる義務がある。このシャーマニズムの真髄である三均主義こそが、地球を存続させ、第三の未来思想の核となると確信するものである。
(一)、桓檀古記の三聖記に依れば紀元前七、一九九年に韓国の建国は始まり檀紀九、二一四(西暦二、〇二一年)に当り、初代の桓国の領域はパネル山から天海(現在の北海)の東の地域一帯で卑離国、襄雲国、寇莫汗国、一群国、虞婁国、客賢汗国、句牟額国、売勾余国、斯納阿国、鮮稗国(ツングス)、須密爾国(スメール)、句茶川国(沃沮カムチャッカ)と合わせて十二カ国の統治する大帝国であったと記している。
(二)、三均主義という教理の理念とは民主主義、経済均等主義、理治主義、人間本位主義の前提とし、権利均等適用、教育均等普及、収益配分均等の格差撤廃、天賦実践を図る均等平等主義の実践としてクローズアップされてきた。
(三)、桓は大にして一の義であるが、文字言語上桓、檀、汗、翰、韓と繋がり今日に至る。
(四)、太陽は、三神一体の大円を為すが、丸は輪であり、輪は和に繋がり、和は循環をなし共存共栄を図り浄化調和とすること解す。
(五)、天山はアルプスに因み総て太陽に纏(?)わる語意で、亜細亜(アセア)、阿斯達(アサタル)、飛鳥(アスカ)、阿蘇(アソ)、浅間(アサマ)、アルプス、アスカ、アラスカ、更に転じて、解日立(カイヒタチ)、常陸(ヒタチ)、富士(フジ)、高(コウ)に転じたのである。
(六)、一九六四年「カスメン」が発表したアメリカオレゴン州で発掘されたハングル文字とワラジ(草鞋)七十五足は東黎族の物と類似し、文字は宣教師達に依り廃棄(はいき)され履物は放射線炭素年代測定で約九千年前のものであるとした。桓族はシベリア、ベーリング海峡を経由し、北米に移住した痕跡(こんせき)であり、後の沃沮統括した句茶川国で、現在のカムチャッカの一部の人は今もアルタイ語(韓語)を使用しているとのことロシア調査団に依る発表があった。
(七)、インドの哲学者で詩人であるタゴール師?が(Rabindranath Tagore 1861~1941)世界は戦による最中民心は荒廃したときに各国を訪ずれ世界の人間の尊厳と平和の為の人間交流を訴え、そのかたわら韓国を訪れ次の様な名言を残した。
朝鮮への願い(一九二九年三月二十八日東亜日報へ寄稿)
“過去アジアの黄金時代に最も
光り輝やく燈火(ともしび)の一つが朝鮮であった
その燈火を再び点(とも)す時期(とき)こそ
彼方(あなた)(朝鮮)は東方の明るく照す光となろう”
(八)、西洋ではシャーマニズと表しているが、韓国では、天民思想と表現し、天体の循環(循環)が総てを左右し、その変化に依って自然界(動植物)に影響(えいきょう)を斉(もたら)すとしている。