10月18日(水)、尾張旭市内の会場において10月度北愛知ワンコリアの集い(主催:北愛知ワンコリアの会)が開催され、在日韓国朝鮮人、日本人等約20名が参加した。
今回は、この夏、在日本朝鮮社会科学者協会を代表して訪朝した、同協会 東海支部会長 金宗鎮氏を講師として招き、「朝鮮民主主義人民共和国のアイデンティティと経済面における改革」について(北)朝鮮の立場から説明が為された。
金氏は初めに「(北)朝鮮は、戦後の解放後も南や米国に対する対立から常に緊張状態にあったが、6月に米国の対敵国通商法の適用除外とテロ支援国家指定の解除が発表され、ようやく平和への安堵感を感じている。」と平壌の人々の様子を紹介。続いて(北)朝鮮の抗日パルチザンが中心となって反米、反日の国を作った経緯と植民地時代の教訓から『再び他人のいいなりにならない。』『大国の属国にならない』アイデンティティを説明。1)東側諸国のCOMECONにも加入せず、ソ連・中国等外国の軍隊や空軍基地を入れず、他国の飛行機の上空通過も許さない。社会主義国の中でも特異な存在 2)国に大小はあっても高低はない、すべて平等の認識。 3)国を守るのは人民の力と自分の軍事力であり、朝鮮のことは朝鮮式にやる。等述べた。さらに1998~2012年に渡り、「強盛大国」を目指す政府の経済再建策について3段階に分けて説明。憲法改正で、部分的に実利主義も取り入れながら、外国との外交・貿易関係を修復し、より世界に開かれた経済交流を通して経済を引き上げていく取り組みについて紹介した。
ディスカッションの場では、今後の(北)朝鮮の方向性 等様々な質問や活発な意見交換が為され、参加者からは、「(北)朝鮮の立場からの講演や説明を聞く機会は大変貴重で、勉強になった。普段のマスコミ等ではわからなかった事が良く理解できた。」(日本人 65歳 男性)「北東アジアの平和のためにこのような企画は重要。大変参考になった。」(在日コリアン 57歳 男性)等の感想が寄せられた。
(記・木村光宏)
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