古来より朝鮮半島から多くの人たちが渡来した北陸地方には、遺跡、建物、逸話などの足跡が残されています。その足跡を学びながら、日本と朝鮮半島の良き関係を築けるようにと「第8回歴史探索ツアー」(主催:天池会 後援:平和統一聯合第7連合会)が4月23日に開催され、石川県・福井県から関係者ら27人が参加し、敦賀氣比神宮(福井県敦賀市)、雨森芳洲庵(滋賀県長浜市)、百済寺(滋賀県東近江市)をマイクロバスで巡りました。
敦賀氣比神宮は日本書紀に出てくる由緒ある神宮で伊奢沙別命、仲哀天皇、神功皇后、応神天皇、日本武尊、玉姫命、武内宿禰命の7柱を祀っており、新羅・高句麗・百済との関係が深いことを読み取ることができます。一同は参拝の後、氣比神宮氏子青年会の秋田元会長の説明を受けました。
昼食後には滋賀県の雨森芳洲庵を訪ね、館長から朝鮮通信使に尽力した雨森芳洲の人物像や生家の跡地に地元の住民の尽力のもとに庵が建てられた経緯が語られ、一同は感銘を受けました。
百済寺がある湖東の地は、百済系の渡来人が韓(朝鮮)半島先端から日本海流に乗り若狭に漂着し、冬場の豪雪を避け近江へ南下し、製鉄、灌漑、土木、建築などの先端技術や先進文化をもたらした地域として考えられています。また百済博士「慧慈」と聖徳太子との間に緊密な師弟関係が生まれ、百済の龍雲寺と百済寺の十一面観世音菩薩像が同じ木から彫られたという寺の縁起もあります。一行は住職の説明を受け、朝鮮と深いゆかりのある寺の風光明媚な景色を堪能しました。