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90を成して10を語る

 

福ちゃんの福チュモニ(Season2)

「90を成して10を語る」

 先日、読んだ本にこんな一節があった。「90の経営をして10を語る」という言葉だ。

 同郷のある会社経営者が、彼の会社創立40周年の記念史の中で、日頃心がけている一つとして「謙虚である」ことを語った時に引用された言葉である。

 元々は「アメリカのピーアールの原則」の中にある言葉だそうだ。90の仕事をしていても語る時は謙虚に10ぐらい話すのが、より自己ピーアールになるという事だ。

 日本の諺の中にも「能ある鷹は爪を隠す」という言葉があるように、本当に能力ある人は自分の事を余り語らないものだ。私がここで言いたいのは、世の中に様々な仕事をしている人がいるが、10の事しかしていないのに、90を成したかのように大きく語る人もいるかと思えば、反対に、90の事をしているのに10の事しか認められてない人もいる。謙虚である事と若干意味が違うかも知れないが、世の中にそんな人もいるのも事実である。安い薬を高く販売して暴利を貪る「薬九層倍(くすりくそうばい)」という言葉のように、誇大広告して消費者を騙すような行為がまかり通るなかで、やはり、成功する経営者は、目先の利益よりも謙虚さを持ちながら、何よりも誠実であるということが大切である。

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