現在、世界各地で民族・宗教・国家間の紛争が蔓延すると共に、憎悪を背景とした若者によるテロの脅威が拡散しています。東アジア地域においても、中国の軍事力増強や北朝鮮の核・ミサイルによる軍事的緊張が高まっております。こうした状況の中、2013年に日本の若者有志がPeace Bike運動を立ち上げ、韓国サイドにも呼び掛けて、両国で自転車による全国縦走を企画・実行いたしました。これは和解と平和の心を人から人へと繋いで行くことを通して、日韓両国の和合と強調、朝鮮半島における緊張緩和と平和統一、多文化社会における相互理解と共存を果たすことを祈念して行われたものであります。
この運動は大きな反響を呼び、Peace Bike 2014では日本側で延べ1200名が参加。日本東端の北海道納沙布岬から九州まで縦走すると共に、韓国でも大統領官邸前広場から釜山まで、両国で計6000kmを超える距離を縦走いたしました。平和への想いを胸に一部過酷な環境での縦走を通して、参加した若者の多くが精神的成長を遂げ、平和の担い手としての自覚を強めることができました。
日本の通過した各都市では、自治体首長や地域社会リーダーに「平和メッセージ」を届け、駐日韓国大使館や各地領事館からは温かい支援を受けました。また、和解と平和の心を繋ぐ若者による自転車での縦走の様子がYouTubeにアップされ、それを見て共感した世界14ヵ国の若者も現地で縦走を実施。Peace Bike運動は世界的な広がりを持つに至りました。
こうした成果を踏まえて、さらに多くの世界の若者に呼び掛け、アフリカ喜望峰から南米チリのサンチアゴまでの縦走を目指す Peace Road 運動として実施されました。韓国では政府の後援の下、3000万ウォンの支援を受けて行われ、日本でも「日韓海底トンネル建設」「国際ハイウェイ建設」推進団体など多くの団体からの協賛を得て行われました。又、全国各地の官公庁や文化施設を訪問しながら、国会議員や地方議員を初めとした有識者の方々に応援していただき、多くマスメディアにも好意的に取り上げていただいております。
Peace Road イベントは若者だけでなく、子供から老人に至る各世代の方にも参加を呼び掛け、和解と和合への国民的運動とすると共に、各国駐日大使館の方々にも呼び掛けて、日本から世界に平和の輪を広げて参りたいと考えております。Peace Roadイベントを通して、各国における異文化コミュニティー間の相互理解と和解が進むと共に、若者が新しい時代を切り拓く平和の担い手として成長し、若者による世界的な平和文化醸成の一助となることを念願いたしております。つきましては、各界各層の皆様の積極的なご賛同・ご支援を心からお願い申し上げる次第でございます。

 

平和統一聯合　中央本部　会長　金榮翯